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Rl元理事菅生浩三氏 |
(講師略歴) 菅生浩三氏(すごうこうぞう) 1926年10月9日生 1952年3月 東京大学法学部卒業 1956年4月~ 弁護士として弁護士会の役職並びに 数多くの企業と公私の団体の法律顧問を務める 1969年2月 大阪北ロータリー・クラブ入会 1987年~1988年 同クラブ会長 1991年-1992年 国際ロータリー第2660地区ガバナー 2002年~2004年 国際ロータリー理事 現在 菅生綜合法律事務所主宰
著書に「ロータリー随想一その周辺とともに-」
「同/続・新・再」
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1.はじめにこの度は、貴地区のクラブ情報ロータリー委員長連絡会議にお招きいただき、大変光栄に存じます。 この国際ロータリー第2650地区は、大都会から中核都市、農漁山村の地域まで多様な地域社会を含み、また、それぞれの地域が日本最古の歴史や伝統と、優美で多様な風物に恵まれた地区であるだけではなく、日本のロータリー史上幾多の優れた先輩を多数輩出していられます。正に、日本のみならず国際的にも指導的な地区であります。本日は、このような素晴らしい地区を構成しておられるすべてのクラブのリーダーの皆様に親しくお目にかかることができ、お話ができますことは、ロータリアンとして幸せこれに優るものはありません。なかんずくロータリー情報は、ロータリーの大動脈そのものであります。ロータリー・クラブが、良き人生と良き社会を目指して高い理想を掲げ、その実現に向けて活発な活動を展開できるかどうかは、ロータリー情報が有効に機能しているかどうかにかかっていると申せましょう。皆様各クラブのロータリー情報委員長のお一人お一人のクラブにおけるご活躍を、心から念ずる次第であります。 2.ロータリー・クラブの活性化とは(1)ロータリーの原点はロータリー・クラブにある、と言われています。一人ひとりのロータリアンのあり方とその活動も大切ですが、個々のロータリアンはロータリー・クラブを構成して活動をすることが予定されていますので、ロータリー・クラブがロータリーの原点とされているのでしょう。従って、ロータリー・クラブの活性化は、ロータリー自体の活性化を意味することとなり、ロータリーの究極の目的となるわけであります。そして、ロータリー・クラブの活性化を論ずることは、ロータリーの活性化のために必要な全般の事柄について、広くかつ深く検討を加えることを意味します。そこで、このような全般的な視点を念頭に置きながら、重要な事項のいくつかについて考察を加えてみたいと思います。 (2)ところで、ロータリー・クラブの活性化は、ロータリー・クラブのあり方をどのように理解するかによって、色々と異なって来ます。例えば、ロータリー・クラブを所謂社交クラブと理解するならば、会員間に取引上又は社会活動上或いは交際上の機会が豊かに用意され、効果的に提供され、活発に活用されて、その成果を挙げていることが、クラブの活性化を意味するでしょう。また、ロータリー・クラブを慈善的な奉仕団体やボランチイアの奉仕団体と理解するならば、会員が深い宗教的信念とか社会的確信や人類愛に溢れ、自ら資金の提供に努めつつ、高齢者、青少年、心身の障害者に対する対応をはじめ、薬物乱用、広域伝染性疾病、飢餓、貧困、環境上の障害、非識字、大規模災害その他の事由により窮境にある人々に人道的な適確な支援と手厚い救護の手を差し延べる積極的な行動を継続して相応の成果をあげていることが、クラブの活性化を意味するでしょう。しかしながら、ロータリー・クラブの活性化は、これらのクラブの活性化と無縁であるとはいえませんが、相当に異なるものであるといわねばなりません。 3.サービスの理念について綱領に示されているとおり、ロータリー精神の基本は「サービスの理念」"The Ideal of Service"にあります。人は自分で生きていくものではありますが、同時に他人のおかげで生きることができるものであります。現に、私どもの財産の価値は社会が決めていますし、人は精神的にも社会を離れて一人では生きることはできません。人は、物心ともに社会の中でしか生きられない存在で、しかも心を持つた精神的な存在であります。従って、人は自分のことだけでなく、他人のことを真剣に考え、他人のために誠実に尽すことによって、初めて自分の幸せを手に入れることができるのであります。しかもこのサービスという考え方は、ロータリーだけの独占物ではありません。人間と社会の本質に出来する人間存在の基本を流れる真理であります。このことに気付いていない人々も沢山いますし、気付いても実行できないでいる人々も沢山います。そこでロータリーは、シェルドンやコリンズのモットーに基づいて、このサービスという考え方"The Ideal of Service"を一生懸命に提唱して、その実行に努めています。ロータリーは、人間社会とともに永遠であり、その基本は不変であるといわれる所以でありましょう。
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RID2540は秋田県内に42のクラブがあります。 |
4.職業奉仕ー職業の価値―他人のための職業ーについて(1)ところが、このサービスという考え方は、その意味を理解したり認識したりしただけでは不十分で、実行しなければ意味がありません。他人のことを真剣に考え、誠実に他人のために尽すことを実行しなければなりません。ポール・ハリスは、「社会に役立つ人間になる方法は色々あるが、最も身近で効果的な方法は、間違いなく自分の職業の中にある。」と述べています。職業活動こそがサービスの実行行為である、ということであります。しかし、なぜそうなるのでしょうか。人は、物質的にもまた心理的にも、ニーズの固まりであります。社会は、そこに住む人々のニーズの海であります。人々のニーズは、自らで充たすものもありますが、その大部分は他人によって充たされるものであり、他人の職業活動によって充たされるものであります。ロータリーは、社会をこのように見ているのでありましょう。しかも人々のニーズは人間存在の根源でありますから、職業が社会で占める意味と価値は正に根源釣なものであります。そこで、職業の活動こそが、他人のことを真剣に考え、誠実に他人のために尽すサービスの実行の基本となります。そして、このことをしっかり理解するためには、先ず社会において職業が占める意味と価値が最高であることを正しく認職し、次にその職業の質と充足度の水準をなるべく高く設定することに努め、最後に自己の具体的な職業活動を行うにあたoてはそれが最善のものとなるように努めるという、3つの段階をしっかり理解しなければなりません。これが、綱領の第2に職業奉仕として謳われているところであります。
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(2)ところで一般の社会では、職業は、自分の生計のための手段であるとか、財産形成のための手段であるとか、社会的な地位や名誉を確立するための手段であるなどと理解されています。このような考え方は、極めて常識的で、間遠った考え方ではありません。しかしながら、このような考え方の職業は、いわば自分のための職業であります。そこで、その職業が社会的に正しい形で遂行されるようにするためには、人々の恣意を排除するために、色々な制約を設ける必要が出て来ます。例えば、貧ってはならないとか、手を扱いてはならないとか、不正な手段を使ってはならないとかで、違反に対しては罰則を設けたり、行政的な規制をしたり、最近は内部告発を制度化するなどの努力が重ねられています。しかしながら、これらの制約は外部的なもので、外側から人間を制約しようとするものでありますから、その効果には限界があります。現に私どもは、世界の各地域における巨大な企業の衝撃的な不祥事や、社会の各層各面で絶え間なく発生している様々な人々の慢性的な非行に悩まされ続けています。 (3)ところが、ロータリーのいう職業とは、他人の二一ズを充たすものでありますから、他人のための職業であります。自分のための職業から他人のための職業への意識の転換こそが、職業倫理の第一歩というべきでありましょう。他人のための職業であれば、自分のための職業に必要であった多くの制約の大部分が不必要となるでしよう。他人のための職業とは、私どもの心の内面の制約に基づくものであるからです。正にシェルドンのモットー「最もよく奉仕する者は、最も多く報いられる。」"They profit most who serve best."に指摘されるとおりであります。そして、このような見地から、私どもは、「ロータリーの綱領」、「四つのテスト」、「ロータリアンの職業宣言」、「ロータリーの道徳律」、「大通宣言」などを、もう一度しっかりと読み直してみる必要があると思うのであります。ロータリアンは、その属するロータリー・クラブの所在地域の職業を代表するものであるとか、ロータリー・クラブは職業分類の考え方を通じてその存在地域の職業の横断面でならなければならないといった考え方は、ロータリーが社会を職業の集積と捉えていること、そして職業活動の水準と充足度を高めることが良い社会と人々の幸せを実現する根本的な手法であると捉えていることを意味します。職業奉仕活動こそがロータリーの金看板であり、ロータリー・クラブの特色で (4)私どもは、職業活動に十分の努力を傾注してその成呆を挙げてなお余力があるときは、サービスの理念に基づき、コリンズのモットー「超我の奉仕」"Serviceabove self"の実行として、自己の精神的又は物質的な努力を地域社会から広く国際社会に向けて奉仕すべきものであります。すなわち、地域社会に対する社会奉仕活動や国際社会に対する国際奉仕活動は、職業奉仕活動の延長線上に位置づけられるべきものであることを理解しなければなりません。 5.ロ-タリー・クラブの活性化の手法についてロータリー・クラブのあり方を以上のように理解すれば、その活性化のための手法は、次のようなものとなりましょう。 (1)サービスの理念と職業奉仕の考え方の周知徹底 会員の1人ひとりとロータリー・クラブがロータリーの精神的な核心をしっかりと自覚することが、クラブの活性化の最初で最後のステップでしょう。ところで、サービスの理念と職業奉仕の考え方の周知徹底は、実は大変困難な作業です。このような考え方を十分ご存知ない会員もいられるかも知れませんし、また、このような考え方は理解できても実行は困難として顧みない会員もいられるでしょう。しかしながら、新しい世紀を迎えて、人問社会と地球の容量は、漸く限界に近づきつつあります。個人の絶対とか競争の自由といった考え方に基づく私どもの恣意的な行動は、私どもが世界の隅々までを知り蓋して了った今日、人間自身の破滅を招くものとして、確実に許容されなくなりつつあります。サービスの理念を中核とするロータリーの精神こそが、この困難を解決する鍵でありましょう。既存の会員や新しい会員に判り易くロータリーの精神とその現代における存在意義を説き、その実行を勧める努力を、入会のオリエンテーション、例会、クラブフォーラム、テーブル・ミーティング、週報その他あらゆる機会を通じて常時地道に粘り強く重ねて行くことは、ロータリー・クラブの精神的な要素と現代的意義を高めて活性化をはかる上で、必要不可欠な作業であります。 (2)真の親睦の達成 暖かい友情とお互いの個性を尊重し合い欠点を宥恕し合う寛容さで、明るいわだかまりのない会員間の人間関係を構築し、ロータリーの精神とその意義を理解し合った同志の心で会員相互を結び合うことこそが、ロータリアンの其の親睦であります。そして、このような親睦を深めることが、クラブ活性化を支える不可欠の人間的基盤となるでしょう。 (3)週例会の充実 週例会への出席はロータリー活動の基本であり、会員の例会出席義務はロータリアンの基本的な義務であります。ところが、何故か最近はこの例会出席の重要さに関する認識が徐々に滞れ、「都合がつけば出ればいい。」程度にしか理解がされていない会員が相当いられるように思われます。そのために、例会出席率は80%どころか・70%や60%といった惨状が多く見受けられますoロータリー精神を充電するための例会出席の重要さへの認識を高め、高い例会出席率を維持することが、ロータリー・クラブの活性化の第一歩というべきでしょう。また、例会の内容の充実も大切です。机の配置その他の例会場の雰囲気の改善は勿論、会長の時間、幹事及SAAの報告、卓話等が楽しく有意義で、会員が出席してよかったと満足できる内容でなければなりません。例会は、ロータリー精神の筋を通した厳しさを、豊かな精神的内容と会員相互の友情で暖かく包んだ楽しい雰囲気のものとする工夫と努力が必要で、楽しい例会はクラブ活性化の基礎でしょう。 (4)会員基盤の維持拡大、新会員への対応、若い会員や 女性会員の獲得 ロータリー・クラブの活性化にとって、新会員の増強と既存会員の退会防止や新クラブの拡大は避けて通れない課題です。ただ、新会員の過半が5年以内に退会しているという従来の実情には、十分な反省と対策が必要です。新会員には、入会後少なくとも3年間は、既存会員による懇切な対応が必要です。ロータリー・クラブのあり方や奉仕プロジェクトへの懇切な案内等、既存会員や新会員を問わず、会員間の対話の充実や豊かな交流が必要で、このことは、既存会員や新会員の双方に、資質充実の成果を膏らすでしょう。新会員に責任のある役職を早期に割り当てたり、奉仕プロジェクトに現実に参加して貰うこと等の適確な処置も必要でしょう。また、新会員の勧誘にあたっては、30代、40代の若い会員の入会が重要です。若い会員は仕事で忙しいといいますが、真にロータリーの価値を自覚するならば、週一回の例会出席は決して不可能ではありますまい。また、入会全や会費等も、実際はさしたる負担とはならない筈です。若い会員はさらに若い会員の入会を促し、ロータリー・クラブの活性化に資するでしよう。女性会員も、充実した職業活動の裏付けがある場合は、感性溢れる多彩な活動を通じて、ロータリー・クラブの活性化のため極めて大切な要素となるでしょう。世界の女性会員は12%を越えていますが、わが国の女性会員は僅か3%前後に過ぎません。 (5)有意義かつ適切な奉仕プロジェクトの策定と実行 ロータリーは、理論ではなく実践が大切であると言われます。正に、大久保ガバナーが提唱される「行動するロータリー」であります。数少なくても、何人が見ても地域社会や国際社会に有意義で適切であると納得できる無理のない奉仕プロジェクトを策定し、少しでも多くの会員がプロジェクトの意義を十分に自覚しながら現実に参加して、地域社会への広報に努めつつ実践をする体験を重ねれば、ロータリー・クラブの活性化に資するところが多大であると思われます。7代前のジム・レイシーRI会長は、アメリカのテネシー出身の素晴らしい方ですが、入会後半年で一旦退会し、推薦者の努力で再度入会された方です。彼は、イギリス派遣のGSEの団長を務めた体験を通じて、始めて其のロータリアンになることができたと、ご自分を回顧していられます。 6.クラブ・リーダーシップ・プランについて(1)最後に、クラブ・リーダーシップ・プラン(CLP)について、簡単に触れておきたいと思います。RI理事会は、2004年11月の会合で、推奨される効果的なロータリー・クラブの管理組織の枠組みとして、クラブ。リーダーシップ・プランを採択しました。従来の推奨ロータリー・クラブ細則は、どちらかと云えば相当会員数の多いクラブを予定して策定され、奉仕活動と組織の枠組みとを一体として規定されていたものであります。その中から、クラブの管理組織の枠組みの部分だけを分離して効果的に規定することにより、会員数の多寡に係わらずあらゆるクラブの基盤を一様に強化できるようにし、その基盤の上で遂行される四大奉仕部門すなわちクラブ奉仕、職業奉仕、社会奉仕、国際奉仕の各奉仕活動の内容の活性化をはかろうとするものでありましょう。 (2)CLPは、効果的なクラブの指標として、 次に、クラブの現在、次期、元指導者に9段階の事項の実施を求めています。すなわち、 さらに、クラブの常任委員会として、 (3)そこで各クラブは、決して強制されるわけではありませんが、このプランをよく検討して、全部を採用してもいいし、有益な部分だけを部分的に採用してもいいし、四大奉仕部門、特に職業奉仕、社会奉仕、新世代への奉仕、国際奉仕など独立の委員会や小委員会を追加してもいいし、全く採用を見送ってもいいと思います。ただ、このプランは、クラブの基盤を強化することによって、究極的にはクラブを活性化させる手法としてRIが推奨しているものでありますから、各クラブにおかれましては、十二分に検討を加えられることをおすすめする次第であります。 以上 (記録:ロータリー情報委員 杉田博氏) 国際ロータリージャパンの文庫ライブラリーから、テキストファイルに変換させていただきました。
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ガバナー 村上 勘一 |
|国際ロータリー第2540地区ガバナーエレクト事務所|
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